2024.12.13
【つなぐNOTE#5】企業雇用型地域おこし協力隊-寺島翔太さん
東日本大震災で全村避難を経験した飯舘村は、ふるさとの再生へ、総力戦で一つひとつの課題に向き合ってきました。その道のりに想いを寄せ、あるいは新たな可能性を見出して、色とりどりの活動を展開してきたのが地域おこし協力隊の皆さんです。
「つなぐNOTE」は、地域おこし協力隊の隊員の皆さんの視点から、それぞれの活動の軌跡と飯舘村での暮らしについてお伝えします。
今回は、企業雇用型地域おこし協力隊として「株式会社エムケーファーム」で働く寺島翔太さんに、協力隊を目指した時のこと、これまでの活動の軌跡、飯舘暮らしの魅力などについてお話を伺いました。
寺島さんが地域おこし協力隊になった訳
私は伊達市の出身です。地元の高校でバレー部に所属していて、その時の仲間とは、今でもよく会っています。
バレー部の友人の一人と一緒に飲食店を始めることを目指していたのですが、その友人から、「料理ではなく、農業を一緒にやらないか」と思わぬ提案を受けたことが、農業の道に進んだきっかけです。
考えてもいなかった方向転換でしたが、やってみたら、農業は面白い。やったことがそのまま実になるのですから。友人の所でミニトマトをつくり、さらには月舘の農家にお世話になって、米とハチミツを生産。フリーランスで農業に携わるようになり、スナップエンドウやホウレンソウもつくりました。もちろん簡単なことではありません。伊達市でアドバイザーをしている大橋農業技術相談所の大橋新先生に相談し、おいしいものが育つよう、教えてもらいながら実践していました。
その大橋先生から、株式会社エムケーファームが農業の担い手を探していると聞き、おいしい野菜をつくる勉強がしたくて、企業雇用型の地域おこし協力隊に応募することを決めました。
「おいしいね」と言ってもらえる野菜がつくりたい
企業雇用型地域おこし協力隊としてエムケーファームで仕事をすることになり、飯舘村に移住しました。ハウスと露地で、ミニトマト、ニンジン、タマネギを生産していて、冬は菌床シイタケを栽培する予定です。遊休農地で米をつくってほしいというお話もいただいていて、一気に広げるのは難しくとも、一つ一つ、形にしていけたらと思っています。
エムケーファームは、旧臼石小学校に事務所があり、農場は飯舘村と福島市にあります。自分は、臼石地区菅田にある農場を任されることになりました。任せてもらえたことで、より勉強になりますし、何よりやりやすい。環境もいいですし、おいしい野菜がつくれるよう頑張っていきます。
しかし、広い農場の作業は膨大です。会社としても、さらに人材を求めていたので、バレーボール部の仲間で、東京から地元に帰って来ていた友人に声をかけました。システムエンジニアをしてきた彼もエムケーファームに入社し、霊山の実家から通って、一緒に野菜をつくっています。
暮らして感じる飯舘村のこと
村での生活にも大分慣れたと思います。朝の5時から午後3時頃まで、農場で作業をしています。慌ただしい毎日ですが、移住関連の交流イベントに菅野と一緒に参加して、うちのミニトマトを差し入れしました。懇親会の昼食で、皆さんにおいしく味わってもらえてよかったです。
飯舘で野菜をつくり続けて、「ここのトマトはおいしい、ここの野菜はおいしい」と、分かってもらえるようになったらうれしいですね。この場所には、そのポテンシャルがあると思っています。
飯舘村地域おこし協力隊になろう!
飯舘村は、寺島さんのように村内の募集企業で働く「企業雇用型協力隊」の他「フリーミッション型協力隊」も募集しています。任期はいずれも3年間。募集の詳細については、下記フォームよりお問い合わせください。