イイタテバイオテック株式会社は、廃棄物の資源化とサーマルリサイクル(焼却発電)に取り組む日本環境株式会社のグループ会社です。
イイタテバイオテック株式会社は、令和5年に一部の避難指示が解除された長泥地区に、新設されました。地区の再生と活性化を目指す企業誘致に応えて進出したもので、令和6年に施設が完成し、令和7年春からの本格稼働に向けて準備を進めています。
本格稼働を前に社員の研修や試験運転を行っています
イイタテバイオテック株式会社の工場では、近隣自治体の下水汚泥を受け入れ、乾燥させて肥料の原料を製造します。工場内は、工程ごとにエリアが区切られていますが、汚泥の受け入れから製品の搬出まで、全ての工程が連続したプラント内で完結します。
プラントの操作はタッチパネルで行います
施設は1日に50tまで汚泥を受け入れ処理することができます。貯蓄層は地下にあり、ポンプで汲み上げプラント内に投入します。
汚泥を回転させ熱風を送って乾燥させる円筒形の乾燥炉
乾燥後は、サラサラと均一な状態になり、大部分は日本環境の堆肥化施設で肥料原料として利用されます。
さらに一部は、構内の堆肥化施設棟で堆肥にします。堆肥を製造する中で発生する臭気は、活性炭の脱臭装置で吸収し、最後は熱源で焼き切り外部に排出しません。
切り替えして発酵を促進し、よい堆肥をつくります
また、工場内で使用する井戸水は、浄化装置を使いながら循環させ、複数回使用した後に熱処理で蒸発させるため、排水も出さない仕組みになっています。
施設と農地の管理を担う技術部長の関利教さん
この工場では、乾燥炉に熱風を送る熱源のボイラーの燃料の一部に、地区内で栽培する資源作物のソルガムを利用します。ソルガムはロールで保管し、専用のプラントでペレットに加工し燃料にします。借り受けた農地で、同社の社員が、地区の人々の協力を得ながらがこのソルガムを栽培し、農地の再生にも取り組んでいきます。
令和7年は、近隣の農地約20haでソルガムの栽培を進めます。将来的には農地を50haまで広げたいと考えていて、行政区をはじめ関係機関と相談しています。
取締役の大堀眞さん(左)と堆肥化施設の運営を担う山本洋さん
同社の設立に当初から携わってきた大堀取締役は、「農地利用を一体で進め、風景をここから変えていきたい」と話します。「地域と密接に関わり、活気が戻るきっかけをつくっていければ。地域の一員という意識でやっていきたい」。同社はすでに、地区の行事などに社員総出で参加をしていて、本格稼働後は、最新のリサイクル施設として、社会科見学なども積極的に受け入れたいと考えています。
取締役の佐藤英樹さん。所長を兼任します
現場を牽引する佐藤所長も、「地元に密着した企業でありたい」と言います。同社は、村内や近隣自治体から社員を採用し、現在も追加募集をしています。「若い人にも社員として働いていただいて、その定住につながればうれしいです」。
令和7年、いよいよイイタテバイオテック株式会社の、新たな挑戦が始まります。
令和6年末現在、同社には11人が在籍しています