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僕らが飯舘村に移り住んだ理由。

飯舘村に移り住んできた先輩移住者の皆さんに、移住してきたきっかけや村での暮らしについてインタビューする連載企画。
村に「新しい風」をもたらしてくれている、個性豊かな皆さんのお話を伺って、村での暮らしについて想像してみてください。

僕らが飯舘村に移り住んだ理由。#04 佐藤祐喜さん

佐藤さんは熊本県の出身。みんなから「くまさん」とニックネームで呼ばれています。飯舘村に移住をして一軒家を借り、音楽スタジオ「KUMA Sound House」と「つどい茶屋JAZZ喫茶くま」を立ち上げ、たくさんの音楽仲間と交流しています。

くまさんは、さまざまなバンドに参加しドラムを叩いています。「もともとドラムをやっていたのは中学、高校の時。その後に進学をして、いわゆる学生運動に参加をしていた間もいろいろな音楽を聴いていた。シャドーボクシングみたいに、心の中でドラムを叩いて」。

くまさんは、学生運動以降も、港湾労働の町で働きながら、労働者のために炊き出しをするなど社会活動を続けていました。「農家を回って要らない野菜を分けてもらって、だんご汁をつくったりして。労働者の町で出会う人達は、怖そうに見えても実はいい人ばかりで、今でもすごく懐かしい」。

そんなくまさんが、福島県にやって来たのは、震災と原発事故がきっかけでした。遠くから傍観していることに耐えかねて、被災地で除染の仕事に就いたのです。そして訪れた飯舘村で、「いつも音楽を聴いているね」と仕事仲間に声をかけられます。「その人はロックギターをやっていて、一度一緒に演奏をしてみようということになって、そこからですよ」。

くまさんは、除染作業員の寮に電子ドラムを入れて、再びドラムに熱中します。「そのうち、やっぱり一軒家でやりたいなと」。一旦は川俣町に家を借りて暮らしますが、仲間と一緒に演奏ができる物件を求めて飯舘村へ。「役場の担当の方が、その時リストにあった20の物件を全て見せてくれて」。近所の方も好意的で、心置きなく音楽を楽しめる家が、見つかりました。

くまさんは早速、地元の工務店に頼んで自宅の半分をスタジオに改装。J A Z Z喫茶は令和5年に、仕事を3か月休んで自力で改装しました。

「つどい茶屋JAZZ喫茶くま」では、コーヒーなどのドリンクや軽食の他、出身地の名物「熊本五木うどん」や「いきなり団子」、「福岡冷やし甘酒」なども提供。週末は、スタジオを訪れる音楽仲間の交流の場にもなっています。

「初めて会った人でも、一緒に演奏をすれば、すぐに友達になれる。目と目で会話が成立するんだ。そして、やればやる程コミュニケーションが深まる。そこがいい。大事にしていきたい」。くまさんは、個人的な音楽活動に留まらず、ロックフェスやスタジオライブを企画。他にもさまざまなイベントにバンドを組んで出演し、飯舘村に新しい音楽シーンをつくり出しています。

日中は店を開けつつ、実はダブルワークで警備会社の仕事もしているくまさん。仕事で訪れる浪江町や富岡町でも、音楽を通じて友達が増えているそう。福島市内の老舗バーで演奏をする日もあり、多忙な毎日を送っています。

「復興のために頑張ってくれてありがとうという言葉をいただくことがあるのですが、俺はただ、自分の周りにいる人と一緒に楽しく生きていこうと思っていて。人間は孤独だと生きていけない。ここにいる人と一緒に生きて、棺桶まで突っ走ります」。くまさんは、ドラムも生き方も、ロックでハートフルです。

KUMA Sound House/つどい茶屋JAZZ喫茶くま

飯舘村飯樋大火115-3
☎ 090-1513-1917
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