2024.12.08
【いいたてで働こう】株式会社MARBLiNG
社名は、水面に滴下した絵の具が描く模様を紙に写し取る絵画の技法「マーブリング」に由来します。株式会社MARBLiNGは、元飯舘村地域おこし協力隊の松本奈々さんと、両親が震災後の飯舘村に移り住み地域再生に協働していた矢野淳さんが出会い、意気投合して立ち上げた新発想の地域おこし会社です。
地元の人はもちろん、移住をした人、村外から訪れる人など、飯舘村にさまざまな理由で関わる人の「色」をかけ合わせ、新しい「いなか」のかたちを模索していこうと、多岐にわたる取り組みを展開しています。
同社は、ホームセンターだった建物を活用して、複合施設「図図倉庫(ズットソーコ)」をプロデュース。床面積およそ1,000㎡に及ぶ建物のリノベーションには、地域の人やボランティアが、数多く参加してきました。また、リノベーションを継続しながら数々の事業を打ち出し、多様な分野の人々、さまざまなバックグラウンドを持つ人々が集う空間・場面を創出しています。「誰でもふらりと訪れることができる場所、人々がアイデアを出し合いながら、分野を越えて一緒に新しい企画を考えられる場所を目指しています」。
図図倉庫は、小さなカフェやコワーキングスペース、イベントスペースなどを備え、環境研究を行う団体や、水耕栽培の実験を行う企業がテナントとして入居しています。
「飯舘村の環境について知ることが、村との関わりを育むきっかけになれば」と開催している体験型のツアーも非常にユニークです。演劇クリエイターやアーティストと共につくり上げたコンテンツをツアーの行程に散りばめて、参加者の想像力をかき立て、飯舘村の今を、そして遠い過去をも伝えようとしています。「飯舘村の環境世界を紐解いていくことで、他の地域にも通じる環境課題や、地域づくりについて考えられるようなツアーコンテンツを制作しています」。
一方では、滞在型のワークショップで「土」をテーマに商品開発を行なったり、図図倉庫内の大型スクリーンを使って映画を楽しむ会を開いたり。ツアーの他にも、既成概念にとらわれない豊かな発想で、さまざまな事業を実現しています。
図図倉庫のコンセプトは、「多様な人が集まり、飯舘村や世界が抱える環境課題と、これからの地域環境づくりにアプローチする秘密基地」。分野・地域・世代の垣根を越えて集う人々の織り成す「色」が、この秘密基地に、誰も見たことのない「模様」をゆるやかに美しく描き出しています。
株式会社MARBLiNG
相馬郡飯舘村深谷字二本木前5-1
職場体験、見学のお問合せ先は3ど°まで
営業時間 平日9:00~17:30 ※土日祝日事前予約制